かつて、何かの歴史を調べるときは、図書館や公文書館などの資料保存機関に足繁く通って終日籠る、というのが定番のスタイルでしたが、最近はインターネット上に多くの資料が公開されており、自宅や会社に居ながら、かなりの調べ物ができるようになりました。
「国立国会図書館デジタルコレクション」では、図書35万点、雑誌9千点、古典籍資料7万点がインターネット上に公開されています。全国に686館ある「資料送信サービス」参加図書館に足を運べば、あわせて140万点ものデジタル化された資料を自在に閲覧することできます。これらは、書籍タイトルだけでなく著者名や目次タイトルなどでも検索することができ、たいへん有用です。
「国立公文書館デジタルアーカイブ」は、特定歴史公文書の目録情報の検索、公文書や重要文化財等のデジタル画像の閲覧が可能なインターネットサービスです。同館によって運営される「アジア歴史資料センター」では、国の機関が所蔵している歴史資料のうち日本とアジア近隣諸国等の歴史に関する資料約190万件を公開しています。
各種の統計類も、国、都道府県ともPDFに加えExcelファイルでのデータ提供がなされており、活用の幅がひろがっています。
民間においても、大学や新聞社が所蔵する資料の電子化、公開が進んでいます。社史調査で役に立つのがジャパンデジタルアーカイブズセンター(J-DAC)が運営する「企業史料統合データベース」です。アクセスするには、契約している大学・研究機関の図書館に足を運ぶ必要がありますが、明治から昭和25年頃までの企業約1万社、16万件の営業報告書、昭和36~60年頃の有価証券報告書5万件以上を収録しています。このデータベースは、合併したり社名が変更になったりしても追えるように工夫されています。
近年の、デジタルアーカイブズ公開の進展には目を瞠るものがあります。新旧のメディアを上手に使いこなして、歴史の真実に迫っていきたいものです。
学園アーカイブ現状解決の道
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