アーキビスト(archivist)とは、アーカイブズ(archives)の専門家です。
狭義では、文書館や資料館において専門事項を掌るスタッフを示しますが、広義では、さまざまな記録や資料の収集、整理、保存、公開などについて専門知識と取り扱いの実務経験を有する人も含みます。
アーキビストが取り扱う記録・資料は多岐にわたりますが、公的機関や企業の所属に関わらず、様々な業務に関与するため、幅広い専門知識と高い倫理観が求められます。
現在、日本ではアーキビストに対する公的な資格はありませんが、2004年に設立された日本アーカイブズ学会が、登録アーキビストの資格認定を行っています。
また、2018年には国立公文書館がアーキビスト職務基準書を完成させ、公的なアーキビスト認証制度導入への動きが進んでいます。
日本ではまだ兼務が多いアーキビストですが、欧米のように専門職としての地位確立が期待されています。
<社史・アーカイブ総合研究所 研究員 小清水萌木>
社史・アーカイブ総合研究所主任研究員、出版文化社シニアアーキビスト
専門は歴史学(日本近現代史)。日本アーカイブズ学会登録アーキビスト。神奈川県立公文書館で公文書の選別、古文書整理、展示業務などに従事した後、出版文化社入社。企業・学園アーカイブの構築を数多く手がける。
日本アーカイブズ学会登録アーキビスト
専門は日本経済史。日本アーカイブズ学会登録アーキビスト。大学や図書館等において古文書の整理および目録作成に従事。入社後は、企業・学園などの作業現場における指揮監督をになう。
日本アーカイブズ学会登録アーキビスト
大学院で東洋史を専攻。日本アーカイブズ学会登録アーキビスト。大学図書館で図書館司書として勤務の後、出版文化社に入社。現在は、企業および学校法人等の資料整理、アーカイブズ構築の計画立案、作業マネジメント、コンサルティングに従事している。
アーキビスト
大学院で日本中世史を専攻。市立資料館で歴史学担当学芸員として勤務の後、出版文化社アーキビストに就任。学芸員時代に歴史資料の受け入れ、整理、保存管理、展示企画をはじめとする活用業務を担当する。