アーカイブとは何か | 社史・アーカイブ総合研究所

アーカイブとは何か

 

アーカイブとは何か

“archive(アーカイブ)”の元来の意味は大きく分けて二つあります。一つは、「歴史的資料」「古文書」などの資料群をさす場合。もう一つは「公文書館」「資料館」「記録保管所」 など、資料の所蔵機関をさす場合です。どちらの場合も、英語では複数形でarchives、発音は「アーカイブズ」になります。
また、日本語で「企業アーカイブの構築」などという場合には、アクセス可能な状態に整理されている資料群、施設という意味合いが付加されます。

資料群を示す「アーカイブ」は、保存年限の過ぎた「非現用資料」を表します。保存年限中の「現用資料」は、record(レコード)と呼び、両者を区別しています。アーカイブの管理者をアーキビスト、レコードの管理者をレコードマネージャーと呼びます。
レコードマネージャーが管理していた「現用資料」の内、アーカイブで永久保管保存すべき資料をアーキビストが選別・保管・管理することが、アーカイブの理想的な流れです。
しかし、日本社会においてアーカイブの保存・公開の体制はまだ十分に整っていません。

公文書に関しては、1983年に「公文書館法」が施行され「国、地方自治体は歴史資料として重要な公文書等の保存、利用に関し適切な措置を講ずる責務を有する」ことになりました。しかし、どのような資料が「重要」なのかは明記されず、「適切な措置」についても、具体的な規定がありません。また、日本にはアーキビストの公的な養成機関や資格制度がなく、諸外国から大きく立ち遅れているのです。

企業のアーカイブについては、経理・税務関係書類などに法令で定められた保存年限(法定保存年限)があるだけで、それ以外の資料の処分は各企業の判断に任されています。かつては、古い資料は捨てることが「美徳」とされ、社屋移転のたびに散逸するのが常でした。しかし、近年になって、アーカイブを整備することの意義が見直されつつあり、資料の電子化や共有化をすすめる企業が増えています。
古い資料をただ単に積み上げておいても役に立ちません。アーキビストによって収集され、分析、整理され、保管、公開されて、初めて役に立つ、有効に活用される「アーカイブ」になると言えるでしょう。

<社史・アーカイブ総合研究所 研究員 小清水萌木>


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